「ああ、伊藤くん丁度良い所に」

寮へ帰る途中、優しい声に呼び止められた。
振り返ると黄金色のビンを持った七条さんが立っていた。

「七条さん!!俺になにか用ですか?」
「ええ、海野先生から素敵な物を頂いたので、伊藤君も一緒にどうかと思いましてね。」

七条さんは手に持っていたビンを揺らし、にこりと微笑みながら「どうですか?」と首を傾げた。
もちろん俺は「喜んで!!」と返事をしながら七条さんと一緒に会計室を目指した。


Sweet Honey Tea




「なんですか?それ…」

会計室の道を歩いている途中、ずっと気になっていた"素敵な物"と言われていた黄金色のビンの正体を尋ねた。
すると七条さんは「今は秘密です」と悪戯っぽく笑った。
気になるものの、それ以上は追求せずちょっと足早に会計室へと向かった。




――ガチャっと音を立てて会計室に入ると部屋には誰もいなくシンと静まり返っていた。

「今日は西園寺さん、いらっしゃらないんですか?」

いつも居るはずの女王様…西園寺さんが居ない事を疑問に思い七条さんに聞いてみた。

「今日は、大した仕事もありませんからね。オフなんです。」

とにっこりと微笑み答えてくれた。
その顔に俺も「そうなんですか」と言いながら笑顔を返した。

「ソファーに座っててください。今お茶をお入れしますから。」
「ありがとうございますっ!!」

七条さんのお言葉に甘え、豪華な作りをしたソファーへ腰掛けた。
…やっぱり俺にはちょっと馴れないな。
ふかふかの高級すぎるソファーに苦笑いを浮かべ、そんな事を考えていた。

そうこうしていると良い香りをさせながら七条さんが紅茶の準備を終わらせ隣に座ってきた。

「伊藤君この紅茶、飲んでみてください。」

七条さんはこれまた豪華な作りのティーカップを差し出した。
「ありがとうございます」と軽くお辞儀をして差し出されたティーカップを手に取りふーっと息をかけた。
すると、紅茶以外の甘い匂いがほのかにした。
首を傾げながら七條さんを見ると七条さんはふふっと優しく笑った。

「"素敵な物"の正体です」

一口ゆっくりと飲んでみるとほんのり甘さが口の中に広がった。
でもまだ正体が分からない俺に七条さんは黄金色のビンを開け、ティーカップに添えてあったスプーンで中の液体をすくう。
ここで初めて俺は、黄金色に輝いていたのが中に入っていた液体だったことに気が付いた。

「どうぞ」

優しく微笑みながら液体の乗ったスプーンを差し出してくれた。
スプーンを受け取り黄金色に輝く液体をなめてみる。

「…はちみつ!」

俺は思わず大きな声を出してしまった。
そんな俺を七条さんは優しく見つめていた。

「おいしいでしょう?」
「はいっ!!とっても!!!」

俺は目を輝かせながら改めて紅茶を口にした。
砂糖とは違う、優しい甘さに顔がほころぶ。
そんな俺を七条さんは満足そうに眺めながら、紅茶を口にした。

「伊藤君のその顔が見たかったんです。喜んでいただけてよかった。」

ニコリと微笑む七条さんになんだか照れくさくなる。
ゆったりと流れる七条さんとの時間に幸せを感じていた。



「ハニーティーって言うんです。伊藤君に気に入っていただけて嬉しいです。」

空っぽになったティーカップにはちみつを入れ
手際よく2杯目の準備をする七条さんは本当に嬉しそうな笑顔をしていた。

「すっごく気に入りました!!ありがとうございます!!」

そんな嬉しそうな七条さんに俺も嬉しくなり元気良く答えた。
すると七条さんは「でもね、」と言いながら手を止め、俺に近づき耳元でコソコソと囁いてきた。

「本当はもっとおいしい飲み方があるんです。」

囁く声に心臓がドキっと音を立てる。
さっきまでのゆったりとしていた空気が一変する。

「どっどんな飲み方なんですか?」

頭の中で何故か聞いてはいけないと危険信号が出る。
でも俺は信号を無視し、自然と言葉が出てしまった。
すると七条さんは優しく、でもさっことは全く違う笑顔で俺を見る。

「それは…蜂蜜よりも甘い蜜を加えるんです。」

長く細くしなやかな指先を俺の服の上で遊ばせながら七条さんは囁く。
それだけで俺の身体は反応を示す。
そのことに気が付いた七条さんは楽しんでいるかのような手つきで俺のブレザーのボタンを外し、ベルトに手を掛けた。

「…教えて差し上げますね。」

にっこりと微笑みベルトを外す。
カチャカチャと部屋中に金具の音が響く。
止めてほしいのに手が動かない。
拒否の言葉が出てこない。

―――違う―――

止めてほしくないから手を動かさないんだ。
拒否したくないから言葉を出さないんだ。


「…良いんですか?」

何もしない俺に七条さんは手を止め問いかけてきた。
でも俺はゆるく首を縦に振り呟いた。

「教えて、ください…」

顔から火が出そうなくらい熱くなる。
七条さんは満足そうな、嬉しそうな笑を浮かべまた手を動かし始めた。


ズボンの金具を外し、ジッパーに手を掛ける。
もう既に己を主張し始めたそこは、ジッパーの邪魔をする。

「ふぁっ…」

ジッパーが上を通るだけで声が漏れるほど感じてしまう。
そんな俺の耳元で七條さんは楽しそうに囁いてきた。

「感じやすいんですね。…どうしてですか?」

そんな質問に答えられず口ごもる。
すると七条さんは下着の上から形をなぞるようになで始めた。

「ぅんっ…」

堪らなくて声がもれる。
そして七条さんは質問を繰り返してきた。

「どうしてですか?」
「…いっいつも…」

観念した俺はたどたどしく言葉をつなげる。

「いつも…しっ七条さんの事を考えて…じっ自分で、しっしてる…からです。」

ふふっと満足そうに笑う七条さんは「でしたら」と何かを思いついたかのように手を止めた。
いきなり刺激を止められた俺は情けない顔で七條さんを見つめた。

「伊藤君自身がしてください。」

にっこりと微笑みながら恐ろしいことを言う七条さんに言葉を失ってしまった。
俺自身がするって…

「馴れているのならその方が良いでしょう?」

もっともらしく言いながら、七条さんは俺の利き手を取り股間へと運んだ。
そして俺の手の上に自分の手を乗せてゆっくりと上下に動かし始めた。

「んんっ…!!」

俺は声を漏らし、無意識に手を動かしてしまった。
一度動いてしまった手を止めることは、今の俺にはできなかった。

七条さんは上に乗せていた手を離し、楽しそうに俺の痴態を眺める。
俺は、七条さんに見られてると思うと興奮は高まり、擦る手の動きが早くなる。

次第に下着の上からではじれったくなり、とうとう自ら下着をずらした。
太股まで濡れるほど蜜を滴らせ、いやらしく光るそこが露になった。
その瞬間隣にいた七条さんの喉がなった。

俺の中でプツリと何かが切れる音がした。
俺は恥も何もかも捨てて、欲望のままに手を激しく動かした。

「ぁぁ、しちっじょうさん…七条さんっ!!」

無我夢中で扱きながら愛しい人の名を繰り返し口にする。
いつもしているように。無意識に。

「ふふふ、嬉しいですね。いつも僕の名を呼んでくれるんですか?」

七条さんは耳元で囁いてきた。
七条さんの声で俺は現実に引き戻される。
見られていることに。
人前ではしたなくオナニーを披露していることに。

「やっやだ…みっ見ないでください…」

俺は涙目になりながら訴える。
でも七条さんは意地悪く笑い更に視線を一点に集中させた。

手を止めたいのに止まらない。
寧ろエスカレートしていくばかりだった。

「もっもぅ…ダ、メです…」

限界が近づいた事を告げると七条さんは素早く俺の正面に跪き、紅茶の入ったティーカップを俺の足の間に準備した。
そして俺の手の上から手を沿え、強い刺激を与えてる。
我慢できなくなった俺はガクガクと身体を揺らし、勢い良く射精した。

「―――ッ!!!!」

飛び出た精液が音を立てティーカップに吸い込まれていく。
殆どがティーカップの中に入ったのを確認した七条さんは満足そうに微笑んだ。
そして机の上にあったスプーンをとり数回掻きまわす。
その様子をぼんやりする頭で見ていた。

すると七条さんは、俺の精液が入ったハニーティーをごくごくと喉を鳴らし飲み干してしまった。
まさか本当に飲むとは思っていなかった俺は言葉を失ってしまう。
目を見開き驚きを隠せない。
そんな俺に気が付いた七条さんは満面の笑を浮かべた。

「蜂蜜なんかよりとびきり甘くておいしいですよ」

ぺろりと舌なめずりをする姿は酷くいやらしく見えた。





しばらくして正気に戻った俺は、慌てて服を元通りに直し、ティーカップを片付ける七条さんの手伝いを始めた。
肩を並べて片付けをしていると七条さんは微笑みながら俺の肩に手を置き
内緒話をするように口元を手で隠して囁いてきた。

「今度からハニーティーは伊藤君とだけ飲むことにしますね。」

七条さんの楽しそうな笑に俺は苦笑いをしつつも期待で胸を膨らませていた…。






End



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はちみつネタパート2(笑)
変態話で申し訳ないです(爆)
私的に中嶋より臣のが変態度は高いと思うのですがいかがでしょうか(笑)
多分今まで書いたどの作品より楽しかった気がします。
…の割にはメチャクチャで申し訳ないのですが…(爆)
兎にも角にも、はちみつネタはまだまだ続くと思われマス(笑)
…多分(弱気)




2005.03.×× Hana.K